「スポーツに関わる仕事がしたい！」と思っている方の中でも人気のスポーツトレーナーですが、プロスポーツ選手、アスリート、学生・社会人などのアマチュア競技選手、スポーツジムやフィットネスを利用する一般の人々など、その立場や目的によって、スポーツトレーナーに期待する仕事は異なります。
個々のニーズを満たすためそれぞれに得意とする専門分野も持つスポーツトレーナーとなるためにはどんな資格が必要か、そしてそれぞれの仕事内容、活躍する場所など１つ１つ解説していきます。

① フィットネストレーナー
まずはスポーツ業界で仕事をするための第一歩として選択する方が多い「フィットネストレーナー」です。
フィットネスクラブやジムに通う方を対象に、運動指導や筋力トレーニング、ストレッチ、マシンの使い方など指導します。趣味で身体を動かしたい方、健康管理やダイエットなどが目的の方も多い為、「フィットネストレーナー」として現場経験を積みながら、専門知識や技術を身につけ、資格取得をするなどキャリアアップに繋げる道があります。

② アスレチックトレーナー
スポーツの現場における選手のケガはつきものと言えるでしょう。
「アスレチックトレーナー」は、選手の日々の健康管理をはじめ、主にケガの対応やケガからの復帰サポート、またケガの予防などについて情報提供やケアをする役割を果たし、選手が安全に競技するためのサポートを行います。
練習時や試合時のケガの応急処置だけでなく、ケガ予防および再発予防のためのトレーニングや教育、健康管理など、身体に関する専門知識と、それぞれのスポーツ特性に応じたテーピング、アイシング、ストレッチ等の技術の習得が不可欠です。
ケガの応急処置の面では、医療系国家資格がないと適切な判断ができない場合があるため、「柔道整復師」「はり師」「きゅう師」「あん摩マッサージ指圧師」「理学療法士」「作業療法士」などの医療資格や認定資格（日本体育協会認定アスレチックトレーナーなど）を複数取得しておくと活躍の場が広がります。

③ メディカルトレーナー
３つ目は整形外科などの医療機関に勤務し、ケガをした人の運動機能を回復させることが主な仕事となる「メディカルトレーナー」です。「アスレチックトレーナー」と仕事内容は似ていますが、特に医療機関に所属し、医療の面からのアプローチが多いことが特徴です。
とても専門性の高い仕事ですので、こちらは医療系国家資格が欠かせません。中でも「柔道整復師」「はり師」「きゅう師」「あん摩マッサージ指圧師」「理学療法士」「作業療法士」などの国家資格が有用です。
高齢化が進む近年、「メディカルトレーナー」は高齢者の心身の機能低下予防へと活躍の場を広げています。

④ ストレングストレーナー
4つ目は選手の体力向上や身体的機能を高めることを目的に、トレーニングメニューの作成やトレーニング方法の指導をする「ストレングストレーナー」。解剖学や生理学、栄養学など身体の基本的な仕組みや機能、スポーツに関する幅広い知識を備えているトレーナーです。そのため、スポーツトレーナー養成校などで知識を学び、トレーナーとして勤務しながら、「ストレングストレーナー」として必要な専門知識を得ることが一般的です。
特定の資格は必要とされていませんが、「認定ストレングス＆コンディショニングスペシャリスト」という、傷害予防とスポーツパフォーマンス向上を目的とした、安全で効果的なトレーニングプログラムを計画・実行する知識と技能を有する人材を認定する資格がありますので是非参考にされてみてはいかがでしょうか。

⑤ コンディショニングトレーナー
５つ目は、試合や練習前後に選手のコンディションを整えることで競技パフォーマンスを最大限に引き出し、良い結果を出すサポートがミッションとなる「コンディショニングトレーナー」です。
どこをどのように鍛えればベストなパフォーマンスを出せるかなどを考えてトレーニング計画を立て実行する役割の他疲労回復等に役立つストレッチやマッサージの技術を有するトレーナーです。
必要とされる資格は特にありませんが、「あん摩マッサージ指圧師」「はり師」「きゅう師」の技術は、筋肉に直接アプローチをしたり、自律神経の調整などができることから保有しているトレーナーは数多くいます。

スポーツトレーナーに関する主な５つの種類をご紹介しました。
それぞれの種類によって仕事内容や専門性が異なるため、まずはどんなサポートをしたいか十分に考え、どのスポーツトレーナーを目指すか意識すると良いと思います！