ヨガ市場の拡大と全米ヨガアライアンスRYT500の差別化について

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ヨガ市場の拡大と全米ヨガアライアンスRYT500の差別化について

マドンナなどハリウッドセレブたちが火付け役となり、2002~2003年頃大ブームとなったヨガ。その勢いはとどまることを知らず、次々に新たなスタイルが生まれ進化し続けています。現在、日本のヨガ人口は推定1600万人と言われており、日本の総人口は1億2590万人なので約13%にあたる人数がヨガをおこなっている計算になります。

日本のヨガマーケットの調査によると、日本のヨガ人口は、月に1回以上行っている人が約590万人、年1回行っているのは約770万人と推定されており、今後2-3年以内にヨガを行ってみたいとする人は約880万人という内訳が出ており、今後、潜在者を含めたヨガ人口が約1600万人と推定されています。
“ヨガは健康にいい”という認識が広まり、精神面でのメリットを実感している人も多く、今後もヨガマーケットは拡大していくことが予想されます。

特に、この10年間でインストラクター数は20倍に増え、この数年は特にヨガアライアンス登録インストラクター(RYT)が急増しています。その中でも5割以上が登録2年未満のヨガインストラクターという現状です。

主な要因としては、上記のヨガ人口拡大に伴い
① ヨガマーケットの拡大
② ヨガ資格スクールの急増
③ 最安・最短'をうたうコースの登場
などが考えられます。

ヨガアライアンス登録スクール(RYS)も急増しており、5割程度が登録3年未満のスクールです。日本では2006年からBe Yogaジャパン(東京)でスタートしました。その後、アンダーザライト ヨガスクール(2007年)、YogaJaya(2008年)、スタジオヨギー(2009年)などが登録し、2019年8月現在で約170校がヨガアライアンスに登録し、プログラム(主に200時間の内容)を提供しています。

【RYT200と500について】

ヨガアライアンス(YOGA Alliance)とは、国際的なヨガ指導者資格発行団体です。1999年9月よりRYT(Registered Yoga Teacher)と呼ばれる認定資格を発行し、現在世界100カ国以上、8万人の資格取得者が存在します。日本においては、RYT200を取得できる登録校は160校、延べ1500名が取得をしています。

ヨガインストラクター関連資格の中でも最も有名で最低限必要な資格とも言われている“RYT200”ですが、1980年代よりずっと以前からヨガをしている先生をはじめ、実際、国内で活躍するトップインストラクターのなかでRYT200を取得していない素晴らしい先生も存在します。ただ、近年市場拡大を見せるヨガ界において、RYTはヨガを教えるのに必要なプログラムを一定の期間(最低200時間)学んだ、ということの証明になる資格であることには違いなく、RYT200を持っていることでインストラクターとしての信用度が高くなると言えます。

RYT200の次のステップとしてRYT500というものもあります。
この「500」の取得を目指して頑張るべきか悩む人も多いのではないでしょうか。
ここではRYT500の概要やRYT200との違い、取得までのプロセスについてご紹介しましょう。

●RYT200
RYT200取得にはヨガ経験は問われず、全米ヨガアライアンス認定校であるRYS(Registered Yoga School)にて200時間の認定トレーニングプログラムを受講&修了し、この協会に登録したヨガインストラクターであることを証明する誰でも得ることができる資格です。
ヨガの経験も問われることはなくヨガ初心者がいきなり受講することが可能です。教習所に通えば誰でも取得できる車の免許のようなものといえるでしょう。

●RYT500
全米ヨガアライアンス 500時間のカリキュラムを修了し、実際に100時間の実績があるヨガインストラクターであることを証明する資格で、まずRYT200を取得していることが大前提となる上級資格になります。そして、申請条件は下記の通りです。

RYT500の申請条件
*RYT500はRYS 200またはRYS500の認定校を修了・卒業した後に、さらに300時間のトレーニングを受講。
*RYT200と合計して500時間の認定講座を受講していること。
*最低100時間以上のティーチング経験があること。

かつては「RYT500はマストではないからインストラクターになってからRYT500について考えてみよう」と考える人がほとんどの上級資格でしたが、現在は100時間のティーチング経験は300時間のトレーニングの後でも良いということになり、RYT200と300を連続で受講して、受講期間中からティーチングの経験も積み重ねていくことが可能になったのです。その結果、300時間のトレーニングが終わる頃には100時間のティーチング経験も済み、ほぼ同じタイミングでRYT500を申請する人が増加しています。

すでに200時間はカジュアルな資格になってしまっているので、これだけではなかなか差別化が難しいといえます。しかしRYT500取得には、金銭的にも時間的にも 200時間以上にコストがかかるため「ヨガに対する真摯な姿勢」を生徒さんにも就職したいスタジオにもアピールすることができるでしょう。
なにより、実績がない状態での自分自身の自信にもつながります。

また、スクールを経営している人や、経営したい人、今後インストラクターを育成したいと考えている人にとって、RYT500はマストな資格とも言えます。なぜなら2019年、全米ヨガアライアンスよりRYSの規約変更が発表され、今までE-RYT 200(RYT200時間取得後に1000時間のティーチング経験があると登録できる資格)の講師が勤めることで認められていましたが、2022年以降は、RYT500を持っている講師がいなければならないと変更になったのです。つまり、RYT500がないとスクールの運営が厳しくなるという意味です。実際、10年前に 200時間トレーニングを一緒に受講した方々が、最近になってやっぱり必要と判断して300時間を新たに受講しはじめているケースもあるようです。

2020年時点では、300時間のプログラムは受講したけれど200の申請と更新で精一杯だからRYT500については申請していない人が多く、国内でRYT500を持っていて、なおかつ登録しているインストラクターは200名以下と言われています。となると、RYT500はヨガインストラクターとして差別化につながり、これから資格を取得する人にとっては、差別化のためにもRYT500は持っていたほうが良いヨガ資格といえるでしょう。