契約社員と正社員の違いとは?

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契約社員と正社員の違いとは?

「契約社員の募集が気になっているけど、正社員と何が違うのだろう?将来的に正社員になれるのか?」そんな疑問をもつ方へ、正社員との違いや、後悔しないために事前に知っておきたいポイントをご紹介します。

契約社員と正社員との違いについて

契約社員というのは、法律上の言葉ではありません。正社員が定年までフルタイムで働くことを前提とした「無期雇用」に対し、契約社員は契約期間が決まっている「有期雇用」であり非正規社員のことを表します。正社員と大きな違いは「有期雇用」であることです。労働契約期間は通常1年で更新され、契約期間が満了した時点で、契約を継続する場合も、継続終了する場合もあります。また「有期雇用」以外の仕事内容、労働時間、責任範囲など諸条件は企業によって異なりますが、一般的に待遇面においては賞与や退職金はなく、労働基準法で定められた有給休暇はあっても傷病休暇などはない場合が多いようです。福利厚生についても社員と契約社員では利用できる範囲が異なる場合もあります。
ですが、2020年4月1日に「パートタイム・有期雇用労働法」が施行され、同一労働同一賃金ガイドラインなど、正社員と非正規社員の間の不合理な待遇差が禁止されました。また、待遇差の内容や理由について、説明を求めることもできるようになっています。この法律が整備されることで正社員と非正規社員の待遇差が改善される兆しがあります。正社員との違いについては、気になる点を面接時に確認しておくことも大切ですが、仕事の内容や契約期間、更新の有無、給料、勤務時間、休日などが記載された「労働条件通知書(雇用契約書)が企業から渡されますので、きちんと目を通す必要がります。契約条件をまずは理解し、納得したうえで契約するようにしましょう。

契約期間満了後はどうなる?

有期雇用で契約期間満了時に契約終了となった場合は、「退職」の意味になります。契約期間終了後に企業側からの意思表示により次の契約を結ばないことは「雇止め」や「更新拒絶」といい、解雇とは区別されていますので注意しましょう。契約社員でよくあるトラブルは、本人が希望していたにもかかわらず、契約が更新されなかった。というケースですが、労働条件通知書に明記してある契約更新の有無や契約更新の判断基準に基づいていれば、次の契約を更新しなくても解雇にはあたりません。
ただし、厚生労働省は、3回以上更新されたか1年を超えて継続している有期労働契約については契約終了の30日前までに更新しない旨を伝えるよう、企業に指導をしています。ちなみに、継続が3年未満であっても、本人が希望していたにもかかわらず契約更新が打ち切られた場合には、会社都合と同様に失業保険をもらうことができます。


■企業における契約社員の位置づけは?
なぜ企業は正社員ではなく、契約社員を募集しているのでしょうか。
1つは、特定の年代や、特定の繁忙期に多く人を採用したいなどの限定的な事情です。例えば、アパレル業界などで若い人をターゲットに事業を進めるにあたって、適任である若手を募集するというような場合や、オリンピック需要のように期間限定で人手が必要となる場合に契約社員を募集します。
2つめは、企業の経営判断によって人件費を変動費化したい場合です。正社員は固定費ですが、非正規社員は変動費の扱いとなります。売上の変動に合わせて人件費を変動費とすることで不況時にも強い企業体質を作ることを目的としています。
3つめは、契約社員が正社員となる登竜門のようになっているケースです。もともと正社員が少なく、採用した契約社員の中からより社風や業務にフィットした人材を正社員にしていくような場合もあります。

応募する企業がどういう背景で契約社員を募集するのかをリサーチして、自分のキャリアのニーズに合うか考えて判断しても良いでしょう。

契約社員として働くメリットについて

契約社員となるメリットは以下4つが考えられるでしょう。
① 入社できる可能性が高まる
② 職種や仕事内容を限定できる
③ 勤務地域を限定できる
④ 勤務時間を限定できる

正社員として入社するにはハードルが高いとされる企業であっても、有期雇用である契約社員としてなら転職できる可能性が出てきます。転職先が正社員と契約社員とで職種分けをしていれば、まずは契約社員として入社し、期待される以上の成果を上げていければ、正社員になることも叶うかもしれません。ただし、「正社員と同じ仕事をすることは損ではないか」と思う方もいるかもしれません。ですが、これは契約社員に限った話ではなく、求められている以上の貢献をすることができて、その次のステージへ進む可能性があることも事実です。

正社員と契約社員、どちらが今の自分に合っているのか?

一定の実力が備わっており、その力を発揮したいというスペシャリスト志向なら、仕事が限定されている契約社員として働き続け企業に貢献する方法もあります。また家庭やプライベートな事情でフルタイム勤務や転勤が難しい場合、短期的に時間や勤務地を限定して働くことができる契約社員を選択することも1つの方法と言えるでしょう。
契約社員から正社員になれるかどうかは企業の経営方針にもよるので、転職先企業の実態を把握することはマストですね。そのためにも、「正社員登用をしているかどうか」について、面接などで率直に尋ねてみると良いでしょう。正社員登用制度がある場合は、その条件なども押さえておくこと望ましいです。ポイントは、「正社員と契約社員で、任される仕事に違いがあるのかどうか」の確認です。もし、契約社員にも正社員と同じ仕事を任せている企業は、それだけ成長機会が与えられているということになります。その企業で正社員になることがたとえ叶わなかったとしても、そこでの経験や経歴を生かし、長期的に自分のキャリアを捉えることも重要です。

契約社員は、有期契約というリスクがある反面、入社する間口が広く、正社員になれるチャンスや、人気・有名企業での経験や経歴を将来のステップアップに生かせるなどのメリットもあります。こうしたことを総合的に考え判断しましょう。